本節に示す作業は必須ではありません。 ただ LFS パーティションの容量が比較的少ない場合には、不要なものは削除することを覚えておきましょう。 ここまでにビルドしてきた実行ファイルやライブラリには、合計で 70 MB ほどの不要なデバッグシンボル情報が含まれています。 それらを取り除くには以下を実行します。
strip --strip-debug /tools/lib/* /usr/bin/strip --strip-unneeded /tools/{,s}bin/*
上のコマンド実行ではいくつものファイルがフォーマット不明となって処理がスキップされます。 それらはたいてい、バイナリではなくスクリプトであることを示しています。 またストリップのコマンドはシステム上のものを用い、/tools ディレクトリ内のバイナリモジュールをストリップします。
--strip-unneeded
パラメーターは
絶対に ライブラリに対して用いないでください。
もし用いるとスタティックライブラリが破壊され、ツールチェーンを構成するパッケージをすべて作り直さなければならなくなります。
さらに容量を節約するためにドキュメント類を削除します。
rm -rf /tools/{,share}/{info,man,doc}
不要なファイルを削除します。
find /tools/{lib,libexec} -name \*.la -delete
この時点において環境変数 $LFS
の配下には最低でも 3 GB
の空き容量が必要になります。 これは次のフェーズにて Glibc と Gcc をビルドしインストールするためです。 Glibc
のビルドとインストールができさえすれば、残りのものもすべてビルド、インストールができます。